岩湧山 軽?登山


2003年11月8日

11月7日、金曜日の夜、妻と娘に言う。
「明日、天気もいいみたいやから軽くハイキングに行こうか?」。
「う〜ん・・・先週の槙尾山みたいに坂道を登るんじゃなければいいけど・・・」。
「坂道はちょっとだけ、全然大丈夫♪(普段山に登っている人には)」
「どれくらい歩くの?」
「1時間くらいかな」

土曜日朝9時、気の毒な妻と娘を乗せた車は滝畑ダムに向けて出発。
滝畑ダムには数え切れない程来ているが、今回はキャンプでもバーベキューでも川遊びでも無く、ここから岩湧山へ登る。

岩湧山は和泉葛城山系に連なる山の一つで、標高897.2メートル、南葛城山に次いで2番目に高い山。
ここの山の山頂付近には「キトラ」と呼ばれる広大なカヤ(ススキ)の群生地があり、生石高原や曽爾高原に匹敵する規模だそうだ。
奈良県香芝市の屯鶴峯から和泉市の槙尾山までの45キロにわたる自然道路を「ダイヤモンドトレール」といい、この辺りの山に登る人にはお馴染みの登山道。
勿論端から端まで縦走しなくても色々な場所から沢山のルートがある。
今回は、滝畑からなら子供連れでも2時間程で登れるだろうとの考えからここを選択した。

さて、車は滝畑ダムの上流、右側の河原に大きな駐車場があり、左側道路沿いに釣り堀や食堂が。
ここの食堂の駐車場に車を止め(1日1000円)、駐車場内のトイレ横の登山道がスタート。
朝10時に着いた時には車は10台程、ほとんど山に登る人たち、夏は繁華街のようになる河原も今日は誰もいない。
周囲の人のスタイルを見て、妻は「どんな所に行くの?」と、少し不審に思ったようだが、無視して我が家も支度を。
支度とは言っても周りの人とは違い、リュックを背負うだけなのだが。
一応私は古いトレッキングシューズを履いているが、妻と娘はキティちゃんのリュックに運動靴・・・
そんなに危険な所は無いはずだし、今日は天気もいいので大丈夫だろう、多分。
距離は片道約4キロ、おそらく2時間くらいはかかりそう。

食堂駐車場、ここから登る

平坦で歩きやすい道 早くも休憩
娘の手を引きながら登る
落ち葉のクッションで歩きやすい

登り始めてしばらくはつづら折れの坂道や階段で高度を稼ぐ、娘(妻?)のペースに合わせてゆっくりと歩くが、後ろから10人くらいのパーティーが追いついて来たので道を譲る。
見れば皆様60〜70歳くらいの年配の方々・・・スゲー!
周りのペースに巻き込まれずにゆっくりと歩くが、この辺りは結構急でキツイ。
20分程急坂を登っていた娘が座り込んで、「もう歩けない」
運動不足の私でさえまだまだ余裕があるのに歩けない訳が無い、ちょっと甘えているようだ。
しかし今からこんな調子ではとても山頂までは無理かとも思い、今引き返すのか上まで頑張って登るのか娘に聞く。
しばらく悩んでいたようだが山頂まで登るとの事、嬉しく思う反面少し可哀相になり、それからはもう少しペースを落とし、休憩もこまめにとるようにした。

最初の区間を過ぎればしばらくの間道は緩やかに、周囲は色づいた雑木林で足元には落ち葉の絨毯、落ち葉を踏む音しか聞こえない。
なんて雰囲気のいい森かと一人で密かに喜んでいた、二人にはそんな余裕は無いようだが。
植林や雑木林、急な階段などを交互に抜け、娘もそれに合わせるかのように踊ったり走ったりため息をついたりと忙しそう。

見晴らしのいい道、日当たりがいい

左の場所から見た景色 暑いのでシャツに首タオル
クリ発見 この景色、来てよかった でも霞んでる・・・

登り始めて1時間半くらいで山の稜線に出会う、右を見ても左を見ても自分の位置より低くなっており、尾根を歩いている事を実感。
しばらくここを歩いていると、視界が突然開けてススキが目の前に現れた。
それはもう見事な景色、何よりもここまで自分の足で歩いてこなければ見れない景色だという事が一層価値を高める。
山頂まではもう少し、キトラの中に作られた階段を登れば終わり。
しかし、この階段がこれまでで一番キツイ。
娘は何度も階段に座り込んでいるが、座っていてはいつまでたっても着かない、励ましながら歩く。
あえぎながらも何とか山頂に到着、到着時刻は午後12時30分、2時間半かかった。
山頂では皆お弁当を食べたり、ストーブでお湯を沸かしてカップラーメンなどを食べている、なぜか新聞を読んでいる人も?
本当なら景色が綺麗なはずだが、この日は晴れてはいたが山頂付近は霞んでいて周囲は真っ白、何も見えなかった。

我が家もここで弁当に、さすがに皆お腹が空いていたらしく、あっという間に無くなる。
30分程ここで休憩した後下山。
さすがに帰りは体力は消耗しないが、太ももとふくらはぎが悲鳴をあげている。
急な階段を1歩降りる度に足がプルプル・・・運動不足を実感した下山だった。
それでも何とか1時間半ほどでスタート地点に帰り着いた
山頂に登った時よりも駐車場に着いた時の方が嬉しかったのはなぜだろうか。

階段の途中で、二人ともバテバテ

ついに山頂、暑かった ススキは綺麗だが
向こうは真っ白 さあ、帰ろう 歩け歩け、後でジュース買ってあげるから

久しぶりの山歩き、落ち葉の雑木林に紅葉、ススキと秋を満喫する事ができた。
娘が頑張って最後まで歩いてくれた事や、低山だが山頂まで登った事に小さな達成感もあり、疲れはしたが歩いていてとても、とても楽しかった。
いやー、面白かった!又行きたい!

問題は明日の筋肉痛と、妻と娘が又付き合ってくれるかどうか。

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