和泉葛城山再び


2003年12月14日


釣りから帰った日の夜、明日にあるはずだった用がなくなり、貴重な自由時間ををどう過ごすか考えていた。

1、釣りで疲れているので明日は家でゆっくりと過ごす。
2、決してヒマな訳ではないので仕事をする。
3、山をウロウロする。

1から3のどれにするのか結局決めきれないまま、とりあえず目覚まし時計を7時半にセットして、この日は夜中の2時半頃に就寝。

朝、目覚ましのベルの音で起きてカーテンを開けると、快晴無風!この瞬間山行きが決まり、一緒に行くかどうか家族に聞いてみたのだが、すでに冬眠状態の嫁は「どうぞ行ってらっしゃいm(_ _)m」自分も一緒に行くとは思いもしないようだ。
娘は「う〜ん・・・今日は家でゆっくりしたい気分」
これ以上子供らしく無いセリフが他にあるだろうか、しかもお父さんが「遊びに行こう♪」と言っているのに・・・
まあ、ウチの家族の軟弱なのは今に始まった事では無いので私も慣れたもので、行かないと言われれば一人で行くだけの事。
たまにはハナ(イヌ)と水入らずで出かけようと思い、用意して車に乗せたのだが、やはり面倒になって家に連れ帰り、結局一人で出かける事にした。
ゴチャゴチャしている内に時間は9時半、実は車を走らせながらもどこに行くのか決めていなかったのだが、時間が遅いのであまり遠い所には行けないし・・・などと考えながらコンビニで弁当を買った時に、標識の「蕎原(そぶら)」と言う文字が目に入る。
(この地名は確か・・・奥水間の近くか、と言う事は和泉葛城山に行けるね)
前回和泉葛城山に行く為に色々ルートを調べていたので、地名やルートに覚えが。
ここで行き先は「和泉葛城山」に決定する。
前回この山に登った時に、「車道が多い」とか「人が多い」とか「階段が多い」とか文句ばかり言っていたが、今回はルートが違うから無問題。
又、何が何でも山頂を目指している訳ではなく、気持ちのいい道を楽しく歩く事が目的なので、山頂の喧騒には目をつぶる事にする。(決して考えるのが面倒だった訳ではない)

ふもとの風景、どの山に登るの? 木漏れ日が眩しい こんな案内板が随所にある

コンビニから走ること15分、車は貝塚市の「ほの字の里」に到着。
ここは廃校になった小学校を利用して作った施設で、温泉やレストラン、木工教室などがあって色々遊べそう。
行き方は阪和道貝塚ICを降りてすぐの信号を右折し、山側へ向って走り、途中の「奥水間フィールドアスレチック」や「奥水間温泉」を通り過ぎたころに看板があるので、迷う事は無いだろう。
ここに車を止めて登山口に向って歩き始めたのが大体10時30分、のどかな山村を歩いてゆくが、中々登山口に着かない。
看板や案内板は要所々にあるので道は間違いはないのだが、登山口まで40分程かった。
ここまでの道もハイキングコースになってはいるが、車も通るしあまり楽しくはない。
しかし道路沿いに流れている渓流はとてもいい雰囲気で、夏は相当混雑しそうだな。
周辺は「渓流園地」という手書きの看板が至る所にあり、川で遊ぶのには300円の入園料がいると書いてある・・・
この辺りにも駐車場が幾つかあったのだが、シーズンオフなのか誰もいなかったので登山客の車を止める事が出来るのかは未確認。

そぶら山荘、バーベキューも出来る

町営の駐車場があった 隣にトイレも
こんな渓流がずっと続く また駐車場、ここに止めればよかった ここから山頂までトイレは無い

場所は春日橋、シーズン中のハイカーや森林浴の人達もここまでで引き返す人も多く、ここから先は和泉葛城山へ向う人だけ。
この道は登山道Aコースと呼ばれていてコンクリート舗装されており、案内板などもたくさんあって人気のあるルートだとわる。
とは言ってもこの日は殆ど人がいなくて、ここまでまだ一人の登山者にも会っていませんが・・・
舗装はしているが車は通れないし、周りの雑木林や川など、結構楽しい道かな。
しかしこの舗装された坂道が一向に終わらない、勾配は金剛山の念仏坂程では無いのだが、つづら折れにひたすら高度を上げていく。
この坂道を40分程歩いた頃から息がきれてきた、考えてみれば春日橋まで40分+ここまで40分の間全然休憩せず、又今回は娘もいないので少しオーバーペースだったのかも。
そこで小休止するが、昨夜雨でも降ったのか登山口からここまでずっと道がぬかるんでいて、座る所がないし・・・。
舗装はしているが、落ち葉が沢山積もっていて、それが濡れていて結構足元も滑るなあ。
意識してゆっくりと登るが、しばらくしたら山の斜面に白いものがチラホラ、どうやら昨夜は雪が降っていたようだ。
さらに登って行くが、少し歩けば息がきれて足を止めてしまう。
2週間程歩いていなかったので疲れるのか、昨日の釣りの疲れが残っているのか、とにかくいつもよりかなりキツイ。
初めて「なんでこんな事してるんやろ?」と歩きながら思い、昔のイヤ〜な登山を思い出す。
一瞬ここで引き返そうかとも思ったのだが、家に帰ったら笑われそうなので頑張って登るとしよう。
足は何ともないので休み休み行けばなんとかなるだろう、その間にも周りの斜面には確実に雪が増えている。

とにかく小さな滝の多い川

ここは左へ、看板があるので大丈夫 結構立派な滝もあった
落ち葉で隠れているが舗装道 バス停から3.4キロ、あと1キロ 雪もチラホラ

頂上付近では、200M歩いては立ち止まって息を整える程疲れていた。
あえぎながら何とか山頂に到着、時間は12時20分、春日橋から1時間10分かかった。(駐車場からは1時間50分)
歩いた時間は短いけど疲れた、とても疲れた・・・
さすがに今日は人も少ない、人数はこの間の10分の1くらいだろうか。
葛城山オートキャンプ場でキャンプをしているツワモノが一組、おお、スゴイなどと一人で感心する。
山頂はこの間も来ているので特に見るところもなく、展望台の近くで昼食。
ここは陽あたりがよく、空気は冷たいけれど気持ちがいい、弁当を食べてコーヒーを入れてのんびりとして、すっかり体力も回復した所で降りる事にしよう。
今回はピストンではなく、登山道Bコースを通って帰る。
これは山頂からAコースと分岐している道で、ふもとのバス停付近に出る事が出来、車で来ていても違うコースを通って帰ることの出来る嬉しい道らしい。

山頂付近はこんな感じ、滑ってコワッ

意味無くウレシイ(^o^) すっかり冬の景色
もの悲しい風景、でも楽しい Bコース、やたらと倒木が多い 下は晴れてるみたい

山頂を離れると相変わらず人に出会わない、しばらく歩いて周囲に誰もいない事を確認し、小さな雪ダルマを作って遊ぶ。
この場合は決して他の人に見られないように。
山の中でおじさんが一人で雪だるまを作っていたらかなり怖いので。
余計な事をしたので、その後は手が痛くて大変だったが・・・
ふと「娘も連れて来てやればよかった」と思ったのだが、よく考えたら行かないと言ったのは彼女だった事を思い出し、なぜか腹がたってきた。
下に降りるほどに雪も少なくなり、ふもとに着いた時には気持ちのいい秋晴れ、秋の風景に戻る、上から1時間歩いてきた体には暑すぎるくらい。
周りの家の庭には薪が積まれ、軒先には干し柿、傍らには綺麗な川。
車で通り過ぎるだけでは見えない景色が沢山目に入る。
同じ山に登ってもルートが変わるだけで表情が変わり、3週間前とは山頂の景色もすっかり変っている。
毎回違う山に登るのもいいけれど、同じ山の色々な表情を見るのも楽しい事だと知った。
今回は結構疲れた箇所もあったけれど、それでもやっぱり楽しかった。

「ほの字の里」に到着し、温泉に入って帰ろうかと思ったのだが、お客が多くて順番待ち・・・
待ってまで入らなくてもいいかな?という事で、餅、ミカン、サツマイモを御土産に買って家まで帰った。

ほの字の里、温泉入り口 木工教室入り口 正面は体育館と校庭

Back Home

inserted by FC2 system