曽爾(そに)高原・倶留尊(くろそ)山

場所:曽爾高原、倶留尊山(1038M) 日付:2004年4月11日(日) 天候:晴れ メンバー:私、妻、娘、犬
曽爾高原駐車場(10:00)→倶留尊山頂(11:30〜12:30)→曽爾高原駐車場(13:30)

明日はどこの山へ行こうかと考えていた。
最初は近所の山へ行くつもりだったのだが、天気も良さそうなので少し足を伸ばそうかと思う。
幾つか考えた末、少々季節はずれの感のある曽爾高原へ行く事にする。
ここはススキがあまりにも有名だが、秋は人が多そう、それに新緑の季節もかなり綺麗なようだ。
今の時期は一面緑という訳にもいかないだろうから、人は少ないかもしれない。
周囲の散策だけでは物足りないので、そこから倶留尊山へ登ろう。
手持ちのガイドブックにこの山は含まれていなかったので、詳しい事は判らないのだが、日本三百名山の一つであり、標高は1038M。
最後はロープ伝いの急登になるらしい。
ま、何とかなるだろう、何ともならなければ退き返すだけの事だ。

朝7時半に出発、カーナビの案内では現地まで約95km、2時間となっている。
途中、吉野の桜を見に行く車に巻き込まれなければ、10時には登り始める事が出来るだろう。
車は渋滞も無く順調に進み、途中GSやコンビニへ寄っていた時間を含めて、大体予定通りの9時50分に到着。
1日600円の駐車場に止まっている車は5〜6台、空いている、さすが季節外れ・・・。
さっそく用意をして歩き出すが、やはり新緑には1ヶ月早かったようで、写真のとおり茶色が主体だった。
予備知識が無くて判らなかったのだが、山焼きをしたのだろうか?

曽爾高原 遊歩道をのんびりと 緑も増えてきた、5月に来れば良かった・・・

整備された遊歩道を歩くが、ずいぶんと不思議な感じのする景色だ。
一面茶色ですり鉢のような山に、すり鉢の底には水の枯れた池がある。
火山の火口・・・阿蘇に少し似ている。
まだ冬枯れている今の時期だからそう思ったのかもしれない、夏〜秋は全然違った顔を見せるのだろう。

稜線までは整備された階段 上から見る ここからさらに先が倶留尊山

綺麗な景色を見ながら気持ちよく歩き、15分程で稜線に出会う。
この辺りで周辺散策の人達とはルートを別にし、左へ向って尾根伝いに縦走して倶留尊山の山頂を目指す。
先程までのススキの草原とはうって変わって、ここからは大小の石が剥き出しのガレ場が続く。
程なくススキの草原も完全に視界から消え、痩せた尾根をサクサク歩く。
結構登ってきたと思った所で掘っ立て小屋があり、何か書いてある。
「この先入山料大人500円、子供200円」・・・マジですか?
ここまで来て帰るわけにもいかないので1200円払い入山したが、まさかこんな山の中で財布を出す事になるとは・・・

歩いてきた道を振り返る 頑張れ ここから表情は一変、ガレ場になる

入山して5メートル程で、一つ目のピークの「二本ボソ(980M)」に到着。
狭いがベンチなどもあり、ここで少し休憩する。
ここから倶留尊山は目の前に見えており、距離はすぐそこなのに、なぜか笑いがこみ上げる。
今立っている場所が980Mで、目標は1038M、計算ではあと58M登ればいいはずだったのだが、ここから「グワー!」っとロープを持ちながら下にくだり、さらに「グワー!」と登り返す・・・
見ているだけで疲れてしまいそうだが、覚悟を決めて降りよう。
降りるのは楽なもので、「オラオラ」といった感じで一気に下迄到着し、しばらく平坦な鞍部を歩く。
さて、いよいよ最後の登り、ここでソロで降りてきた人に「ここからキツイよ〜、ワンちゃん登れるかな?抱っこして行かないと無理かもね♪」とありがたい言葉をかけて頂き、ここへ来るまで10Mおきに文句を言っている娘の顔色を伺いながら登り始める。
結果的には確かに急登ではあるが、注意して登れば子供でも大丈夫、最後の一番急な岩場を一登りすると到着。
時刻は11時半、駐車場から1時間半だったが、かなりゆっくり登ってきたので大人なら1時間程で歩けるのではないかと思う。
ちなみに帰りは1時間だった。

双眼鏡を首に下げて鳥を探している 近畿の名峰群が遠くに見える 二本ボソから(980M)さらに下りて登る・・・

こう書けば楽そうだが、登っている時は妻も娘も文句を言いっぱなし、とにかく一度降りて登り返すのが嫌なようだ。
娘「もうこの山には絶対登らない、大人になっても結婚しても登らない!」
妻「これはロッククライミング?また帰りはここを登るの?もっとハイキングのような山がいいのにブツブツ・・・・」
私「・・・・・・・」

ついに到着、倶留尊山頂(1038M) やはりいつもの昼食・・・ 山頂からの眺め

山頂にはいくつかベンチもあり、結構くつろげるスペースとなっていた。
さっそく昼食にするが、結局いつものおにぎりとカップ麺などで、先週と何ら変わっていないのが少し悲しい。
定番のコーヒー、さらに今日は紅茶も入れてゆっくり過ごし、12時半に下山。
一気に下って鞍部で一息、気合を入れて一登り、二本ボソで又休憩・・・
ここからは下りばかりなので二人共気は楽なようで足取りも軽いようだ。
本当にあっと言う間にススキの高原に到着、ここから尾根を右に下れば朝に登ってきたコースだが、少々物足りないので、私一人で目の前に見えている、「あたし
ち」のおかあさんの横顔のような亀山に登り、反対から降りて、下で合流する事にする。
ハナも私について来たので一緒に歩くが、今までスローペースだったので、少し真面目に歩いてみる。
おかあさんの頭(亀山山頂)まで一気に早足で登り、ハアハア息を切らしながらも心地よい疲労感が漂う。
倒れそうなほど疲れるのが気持ちいい・・・ちょっとアブナイかも・・・
で、下りもハアハアするために駆け足で降り、ハアハア言いながら駐車場まで帰った。

写真では判りにくいが、かなりの急坂 ここまで来たらもう少しで終わり あたしちのおかあさん?(亀山)

今回の曽爾高原・倶留尊山、前半と後半でずいぶん表情の変わる山だった。
結構な急登もあるが、距離が短いのでさほど気にはならないかと思う。
あと1ヶ月もすれば一面緑の絨毯を敷き詰めたようになるだろう。
今回は家族で歩いたのでちょうどよかったが、今日歩いたコースだけなら、一人ならあっという間に着いてしまって物足りないかも。
やはり高原の景色は一級品、関西では有名な観光地だけに、シーズン中は静かに歩けるかどうかは疑問、今回は静かで空いていて良かった。

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