突然稲村ヶ岳

日付:2004年12月26日 場所:稲村ヶ岳(1725.9M) メンバー:私
母公堂(8:35)〜法力峠(9:15)〜稲村小屋(10:10〜10:40)〜稲村ヶ岳山頂(11:15)〜稲村小屋(12:00〜12:10)〜法力峠(12:50)〜母公堂(13:25)

おそらく2004年最後の山歩き、今日は水越峠から大和葛城山へ登る事にする。
ここからなら1時間半〜2時間程度で登れるようで、早めに登って午後から仕事をしよう。
朝6時起床、前日に用意はしていたので6時半に出発する事が出来た。
今日は寒そうなのでハナは留守番、山頂付近で樹氷が見れればいいのだけれど。
時間が早いので車は快調に走り、R170からR309に入って水越トンネルを目指す。
確かこのトンネルの手前に駐車スペースがあったような・・・・と考えていたらトンネルに入ってしまった。
仕方無い、どこかでUターンしよう。
そのまま車はどんどん走り、気がつけば奈良県側の麓まで降りていた・・・
まだ7時過ぎか、時間はあるな。
決めた!今日は大和葛城山は中止して稲村ヶ岳へ行こう!
ザックにはアイゼンやスパッツなど一応の装備は入っている、只、地図が金剛葛城の地図しか持ってきていないのが少々気になる所だが、まあ何とかなるだろ。

洞川温泉を過ぎた所にある母公堂、女人結界の文字も 母公堂前の駐車場、5〜6台止める事ができる 母公堂から10M程戻ると登山口がある


途中でガソリンを補給し、洞川温泉を抜けて母公堂前の駐車場に着いたのが午前8時20分、朝が早かったせいか2時間弱で到着した。
丁度車1台分のスペースが空いており、ここに車を止めて準備をする。
隣には山上ヶ岳へ登る為の用意をしている方がおり、声を掛けて厚かましくも地図を見せて頂く。
大体の時間と分岐を頭に入れて、さあ出発。
・・・でも登山口はどこに?
確かこの付近にあるはずだが・・・とりあえず来た道を引き返す、と、すぐ側に登り口があった。
すっきりと晴れてはいないが、風もなくてそんなに寒くない、この分なら上では綺麗な樹氷が見られるかも。
しばらくは植林の中の単調な道を歩く、雰囲気は金剛山辺りの山とあまり変わらない。
きつい急登は今の所は無いが、距離が片道6キロ程度あったと思うので、のんびりと歩く。

植林の中、鬱蒼とした道 チラホラ雪が出てきた 法力峠に到着、ここから観音峰へも行ける


約1時間程歩いて法力峠に到着、車を降りた時に小雨がぱらついていたが、ここではみぞれに変わっている。
さらに上に向うに従って本格的な雪になり、周りの木々にも段々雪が増えている。
粉雪だが風が強くて顔にあたって痛い、ここで帽子をニットのものに取り替えて、手袋もはめる。
今日はここまで誰にも会っていないが、雪についた複数の足跡が道を教えてくれる。

稲村小屋に到着、だ〜れもいない 樹氷も綺麗に 風が強くて雪が横から舞っている


横殴りの雪に顔が凍りそうになりながら、10時過ぎに稲村小屋に到着。
小屋は閉まっていて誰もいない、綺麗なトイレがあるのだが、ここも冬季は閉鎖している。
風が強くて雪が舞って視界が悪い、何しろ初めての道だけに、この先がどうなっているのかわからない。
この雪で山頂まで行けるのかどうか、ちょっと不安になる。
しかし先行の足跡は山頂に向っていることだし、とりあえず行ける所まで行ってみよう。
幸いにも稲村小屋を過ぎたら雪も小降りになって風もなくなってきた、積もっている雪は増えているが、この分なら大丈夫だろう。
しばらく歩くと山頂から降りてくる人たちとすれ違う、どうやらこの先は誰もいないようだ。
雪で滑るので慎重に鎖場を通過する、段々急な道になり、唐突に木で作ったデッキが視界に入った。
午前11時15分、稲村ヶ岳山頂に到着。
展望デッキの上からは360°のパノラマが広がっているはずなのだが・・・見渡す限り見事にガスに包まれて真っ白・・・
虚しく真っ白な景色の写真を数枚撮るが、景色の見えない山頂に長居は無用、風が強くて寒いのでさっさと降りる事にする。

稲村ヶ岳山頂に到着 真っ白・・・ どっちを向いても真っ白・・・


あれ?そういえば確か途中に大日山への分岐があるはずなのに?
気がつかなかった・・・何しろどこを向いても真っ白で、キレットも何も全然判らない、帰りによく探してみよう。
注意しながら歩いていると、一際風が強くなっている場所で分岐を見つける事ができた、降りてくる方からなら立て札が分かりやすいのか。
ここだけやけに風が強い、景色は全く見えないが、ここが大日キレットかな?
しかし、この雪では上まで登っても真っ白なのはわかっているし、途中に危険なところもあるらしいので、今回は素通りする事にする。
今日は単独でもあるし、他の人が大日山へ向った形跡(足跡)が全くなかった事もあり、また天候のいい時にもう一度来ようと決める。

帰り道で見つけたつらら、見上げたら上にも沢山 今頃ガスが晴れてきてもなあ・・・ しかも陽もあたりだした


稲村小屋に着いて再度休憩、先ほどここを出る時に、ペットボトルのコーヒーを置き忘れていった事を思い出した。
雪に埋もれて同じ場所にそのままあったので、蓋を開けて一口飲む・・・が、シャーベット状に凍りかけている、こんなのを飲んでいたら体の中から凍えそうなので、そのままザックに仕舞う。
天気が良ければレンゲ辻方面に行きたい所ではあるが、今日は母公堂までのピストンとする。
下の道路は雪が積もってなければいいのだけど。
高度を下げる程に雪の量は少なくなり、その内に晴れ間も見えだした・・・
よくある事とは言え、何で山頂で晴れてくれないのか。
法力峠を過ぎると雪もほとんどなくなり、午後1時半に駐車場に到着したが、この辺りではチラホラとしか降っていないようだった。
車は来た道を戻り、洞川温泉を越えて天川村を過ぎ、黒滝村の道の駅でいつもの串コンニャクを買って食べる。
R309を下まで降りきった頃には、さっきまでの雪景色が夢の中の出来事のようで、綺麗な青空が広がって秋のようだった。

道の駅「吉野路黒滝」で休憩 いつもの串コンニャク、1本100円 下界ではこの通り、晴れ・・・

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