起きたら頭が痛い、いつもの偏頭痛が今日は朝から出ている。
とりあえず薬を飲んで出勤したが、仕事をしていても頭痛は一向に治まらない。
午前中に2回、午後から2回、計４回の頭痛薬を飲む。
薬がなんとか効いたのかズキズキする酷い痛みは治まったが、鈍痛と頭の芯が重いのは治らない。
今日は早く帰ろうと思い、午後7時に職場を後にする。

帰り道、頭は痛いが通りすがりの岡津漁港を覗いてみる。
先端付近にアジ釣り風の釣り人が一人、波風は無し。
頭は痛いが、偶然にも車中にルアーロッドと餌木が入っていたので、ちょっと竿を持って先端まで歩いてみる。
頭は痛いがせっかく歩いてきたのだからちょっと投げてみよう、もしもアオリイカが釣れたら、すぐに持ち帰って刺身で食べよう。

先端で釣っていた地元のおじさん風の釣り人に状況を聞いてみる。
「こんばんは〜、何を狙ってるんですか〜？」
『アジだがね、あんまり釣れんねえ、釣れてもこまい（小さい）ねえ、仕掛けがもつれていかんがね』
「横でちょっと餌木を投げさせて下さいね」
『アオリかね？まだ早いかも知れんねえ』
このような会話だったと思うが、年配の方の福井弁は聞き取り辛い、早口でもあり、半分くらいしかわからなかった
先日ここでアオリイカが泳いでいるのを見たので、もしかしたら釣れるかもと思い、私にしては結構真面目に投げ続ける。
先端から根元まで探り、また先端に戻ってきて投げるが、アタリは全く無し。
釣れなかったとしても仕事帰りにコンビニに寄るような感覚なのでダメージは無いのだが、この場所は思ったより浅い。
足元は捨石＆海草があるが、少し投げたら砂地のようだ、ここでアオリイカの実績はあるのかな？
隣の地元のおじさんと世間話をしながら、ここでのアオリイカの状況を聞いてみる。
「ここでは最近アオリイカは釣れてますかねえ？」
『わからんねえ、わしゃナゴヤから来てるもんだで』
「ああ、名古屋ですか」

ええええっ！ナゴヤ！？あの愛知県のナゴヤ？
名古屋からここまでアジ釣りに、しかも周囲に有名釣り場が点在するこの若狭湾で、どちらかと言えば穴場的なこの場所に！
・・・う〜む、私も相当好きだが上には上がいるもんだ、それは頑張って沢山釣って帰って欲しいものだ。

このような会話を交わしながらもせっせと投げ返しているのだが、結局アタリは一度も無し。
お腹も空いたのでもう帰って御飯にしよう。
今日は頭痛が酷いから魚を捌かずに済んで良かったなどと、虚しい負け惜しみを心の中で呟き、名古屋のオトウサンに挨拶をしてお先に帰る。
あれ？そういえば朝からあれほど酷かった頭痛がすっかり治っている。
釣りをしていると頭痛まで治ってしまうとは、これは毎日釣りに来なければなるまいか。

と言うことで結果的に2回連続ボウズとなった訳だが、いよいよ本来の調子が出てきたか？

夕暮れの岡津漁港	先端から沖向き	若狭富士に沈む夕日

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