音海大断崖

日付:2005年5月29日 場所:音海断崖 メンバー:私
音海遊歩道入り口〜押回鼻灯台

断崖まで1.2キロ、灯台まで2キロ

これを山歩き日誌に含めていいものなのか微妙だが・・・
距離や高度はともかく、気分的には山歩きだったので許してもらおう。

大阪に帰らない日曜日、以前から行きたかった場所にふらりと出かける事にする。
目的地は音海断崖、海に面して高さ270M(日本一?)の断崖絶壁があり、傍に遊歩道が設置されている。
実は他にも行きたい場所があったのだが、昨夜遅くまで釣りをしていたもので、朝早くにはとても起きれなかった。
そんなこんなで朝9時起床、顔を洗って洗濯をして、朝食のパンを食べれば準備OK。
10時に出発、国道27号線を小浜から高浜に向かって走る。
途中に見える海には釣り人が沢山、皆天気がいいので楽しそう。
高浜に入ると広い砂浜の海水浴場が沢山見えてくる、サーフィンやボディーボードで遊んでいる姿も見える。
やがて高浜原発の標識に従い、車は音海地区へ。
終点の音海漁港は、好釣り場として関西にも聞こえた有名な漁港で、この日も入る場所が無い程の釣り人で一杯だった。
少し手前にはダイビングショップもあり、ここにも人が沢山、こんな片田舎の集落にいったいどれほどの人数が集まってきているのか。

車を漁港に止めて、少し歩いて戻れば音海断崖へ続く遊歩道の始まり
入り口には車止めのバリカーも設置されているが、道はコンクリート舗装されている。
おそらく作業車も入ってくるのだろう。
ここから音海断崖までは約1.2キロ、そこから800M程で押回鼻灯台との事、片道約2キロで多少の登りはありそうだが、大したことは無いだろう。
山歩きとは言ってもこんな感じなので、ザックは持たずにウエストポーチ。
靴はトレッキングシューズ風の普通の靴。
シングルストーブも行動食もペットボトルも無し、要するに空身である。

遊歩道のスタート地点、野生動物注意の張り紙も

道は整備されている
時折海が見える


海辺の喧騒と分かれて遊歩道を歩き始める、看板には野猿生息地と書かれてあり、入り口のゲートにも「野生動物注意」の張り紙が。
危険の無い野性動物に出会うのは歓迎だけど、猿の集団やイノシシはちょっと勘弁してほしい。
とは言っても道が舗装されているせいか、とても猿などに会える雰囲気では無い、登山道というよりも、登山口までのアプローチの林道を歩いている感じ。
そんな事を思いながら100M程歩いた時、向かって左の斜面から何か降りてくる音が、見てみればタヌキ一匹が降りてくる。
私の目の前の林道を横切って右の斜面を駆け降りていった。
・・・何ともタイミングよく出てくるものだ。
タイミングが良すぎて、安物のお化け屋敷のように、人が来ると目の前を通る仕掛けでもあるのかと思ってしまう程。
いきなりタヌキを見たので、次はサルかと期待しながら歩く。
徐々に高度を上げてゆき、所々で海が見える。
展望のいい場所があったので近寄ってみれば、足元にヘビ。
ちょっとドキドキしながら海の写真を一枚。
しかし、この道は野生動物の糞がとにかく多い。
野ねずみやイタチのような小さなものから、思わずのけぞってしまうような、まるで成人男性のようなものまで、一体これはどんな動物が・・・
とにかく至る所に糞があり、足元を見て歩かなければ大変な事になりそうな道。

その後も道の真ん中にヘビが寝そべっていて、避けてくれないので石を投げて道を譲ってもらったり、
スズメバチにストーカーされて100M程全力ダッシュしたり、
違う意味で色々神経を使っているうちに、音海断崖の標識が見えてきた。
手摺があってベンチなども作られているが、てっきり断崖の一番上に登るものかと思っていたけど、そうではなくて断崖が良く見える位置に来たようだ。
さすがに270Mともなれば見事なもので、鷹や岩燕なども生息しているらしい。
ひとしきり景色を眺め、岬先端の灯台に向けて歩き始める。
この先まで歩く人がどの程度の割合で居るかはわからないが、せっかく来たのだから終着点まで歩こう。
途中で何十羽というアゲハチョウが飛んでいたのだが、同時にスズメバチも沢山いたので小走りですり抜ける。
やがて灯台に到着、ここからの景色も見事で、穏やかな日本海が一面に広がっている。
しかしゆっくりできない、なぜならここでもスズメバチにストーカーされていたから。

写真右側が断崖

穏やかで綺麗な海も見える 手摺とベンチが置かれてある


そろそろ帰ろう、道は一本道なので来た道を帰るだけ。
帰りは緩やかな坂道を下るだけ、道に相変わらず動物の糞が多いが、静かな道で緑も多く、木々の間から時折青い海が見える。
距離も高度も物足りないが、こんな道を歩いている感覚、私の中ではこれは確かに山歩き。
色々と忙しくて暫く山は歩いていなかったが、いつもの槇尾山を歩いている時の記憶と感覚が、突然蘇ってきた。
もっと歩きたい、ザックを背負って山頂でお湯を沸かしてコーヒーを飲みたい。
今度大阪に帰ったら槇尾山に行こう。

でも、最近歩いてなかったので、次の日は足が重かったけど・・・

断崖を過ぎて灯台に向かう道

灯台が見えてきた 岬の先端から海を眺める

Back  Home

inserted by FC2 system